「ECサイトのアクセスは増えているのに、なかなか売上につながらない」
「商品ページを改善したいのに、修正まで何週間もかかる」
「制作会社と運用会社、両方に依頼しているのに、なぜか仕事が進まない」
ECサイトを運営している企業で、このような悩みはありませんか?
実は、その原因は制作会社や運用会社の能力不足とは限りません。
制作と運用が分離していることで、改善に必要な情報や判断が途中で止まっている可能性があります。
制作会社は、デザインやWebサイトの制作が専門。
運用会社は、商品登録、広告運用、売上分析などが専門。
それぞれが自分の役割を果たしていても、両者の連携が十分でなければ、ECサイト全体の改善が遅れることがあります。
では、なぜそのようなことが起こるのでしょうか。
大阪でEC運用支援、コンテンツ制作、EC素材撮影などを手がける株式会社JYOが、制作と運用の分離によって生まれる課題と、改善を早めるための具体的な方法を解説します。
1. ECサイトの「制作」と「運用」は何が違う?
まず、制作会社と運用会社の役割を整理してみましょう。
一般的に、制作会社はECサイトや商品ページなど、顧客が目にする部分をつくる仕事を担当します。
一方、運用会社は公開後のサイトを管理し、販売活動や改善施策を継続する仕事を担当します。
制作会社の主な業務
運用会社の主な業務
ECサイトのデザイン
商品登録・情報更新
商品ページ制作
在庫・販売情報の管理
バナー・画像制作
広告運用・販促設定
商品撮影・画像加工
売上・アクセス分析
サイト改修
改善施策の企画・実行
※実際の対応範囲は会社によって異なります。
ここで重要なのは、ECサイトは制作して完成ではないということです。
商品を登録し、販売を開始し、お客様の反応を確認する。
反応が悪ければ、商品画像や説明文を見直す。
改善した内容を公開し、再び成果を確認する。
この繰り返しによって、ECサイトは育っていきます。
つまり、制作と運用は本来、切り離せない関係にあります。
2. 制作と運用が分離すると改善が遅くなる5つの理由理由① 改善の情報が制作担当者まで届かない
例えば、EC運用会社がアクセス解析を行い、ある商品ページの購入率が低いことに気づいたとします。
運用担当者は「商品の魅力が伝わる画像に変更した方がいい」と考えました。
しかし、実際に画像を制作するのは別の制作会社です。
その場合、運用会社から企業の担当者へ報告し、企業の担当者が制作会社へ依頼する流れになることがあります。
その過程で、改善の背景が十分に伝わらないことがあります。
「画像を変更してください」という依頼だけでは、制作会社は何を改善すべきか判断しにくいのです。
本来は、どの数字に課題があり、どのような顧客に、何を伝えたいのかまで共有する必要があります。
理由② 修正のたびに確認作業が増える
制作と運用が別会社の場合、修正を進めるだけでも複数の確認が必要になることがあります。
例えば、次のような流れです。
- 運用会社が改善点を発見する
- 企業の担当者に報告する
- 担当者が制作会社に修正を依頼する
- 制作会社が内容と見積もりを確認する
- 修正案を企業と運用会社が確認する
- 公開後、運用会社が効果を検証する
もちろん、すべての企業がこの流れになるわけではありません。
ただ、確認する人が増えるほど、返答待ちや認識違いが発生する可能性は高まります。
小さな修正でも、複数社のスケジュール調整が必要になることがあります。
理由③ 改善の目的が共有されていない
制作会社は、見やすく魅力的なデザインをつくろうとします。
運用会社は、売上や購入率などの数字を改善しようとします。
どちらも大切な仕事です。
しかし、目的が共有されていないと、成果につながりにくい制作が発生する場合があります。
例えば、運用会社が「スマートフォンで商品の特徴をすぐに伝えたい」と考えているのに、制作会社には「バナーをもっとおしゃれに」という依頼だけが届いているケースです。
これでは、デザインの完成度が高くても、運用上の課題を解決できるとは限りません。
何をつくるかよりも、何を改善するためにつくるか。
この共通認識が重要です。
理由④ 商品撮影とページ制作が連携していない
ECサイトでは、商品写真の質が購入判断に影響します。
商品の形や色を見せる写真。
使い方が伝わる写真。
サイズ感を理解できる写真。
それぞれに役割があります。
しかし、撮影会社とページ制作会社、運用会社が別々に動いていると、必要な写真が撮影後に不足していると分かることがあります。
例えば、商品ページの改善時に「使用シーンの写真が必要」となり、追加撮影が発生するケースです。
最初から販売ページの構成や顧客の疑問を共有していれば、必要なカットを撮影段階で計画できたかもしれません。
EC素材撮影とコンテンツ制作を連携させることは、制作のやり直しを減らすうえでも重要です。
理由⑤ 改善結果が次の制作に生かされない
ECサイトの改善では、一度の修正で必ず成果が出るとは限りません。
商品画像を変更したら、購入率が上がった。
説明文を変更したら、問い合わせが減った。
反対に、変更しても数字が改善しなかった。
こうした結果を蓄積することで、次の制作の精度を高められます。
ところが、運用会社だけが数字を把握し、制作会社へ結果が共有されない場合、同じような改善を繰り返してしまう可能性があります。
改善結果は、運用担当者だけでなく、制作担当者にも共有することが大切です。
3. 制作と運用の分離によって発生する「見えないコスト」
制作と運用を別会社に依頼している場合、費用はそれぞれの見積書で確認できます。
しかし、見積書には表れにくいコストもあります。
それが、企業の担当者が行う調整業務です。
例えば、制作会社と運用会社の間で、週に3時間の確認・連絡作業が発生しているとします。
1か月を4週間とすると、月12時間。
1年間では144時間になります。
仮に社内の業務時間を1時間あたり3,000円として計算すると、年間43万2,000円相当です。
これはあくまで説明用の試算ですが、外注費だけでは把握できない負担があることを示しています。
さらに、改善が遅れることで、販売機会を逃す可能性もあります。
例えば、売れ筋商品のページ改善が予定より遅れれば、改善前の状態で販売を続ける期間が長くなります。
もちろん、早く修正すれば必ず売上が増えるわけではありません。
ただし、改善施策を検証する機会が遅れることは、EC事業にとって無視できない課題です。
4. 制作と運用を一社にまとめれば解決する?
ここまで読むと、「それなら全部一社に任せればいい」と思うかもしれません。
しかし、必ずしもそうとは限りません。
一社にまとめても、社内で制作担当と運用担当が完全に分かれ、情報共有ができていなければ同じ問題が起こります。
反対に、別々の会社でも、役割分担と情報共有が明確なら、効率よく改善を進めることは可能です。
大切なのは、会社の数ではありません。
制作と運用が、一つの改善目標に向かって動ける仕組みがあるかどうかです。
一括委託と分割委託には、それぞれ特徴があります。
比較項目
一括委託
分割委託
窓口管理
一本化しやすい
調整が必要
専門性
依頼先の対応範囲に左右される
分野別の専門会社を選べる
情報共有
仕組み次第で効率化しやすい
共有ルールの整備が重要
進行管理
一元化しやすい
統括担当者が必要
リスク
一社への依存に注意
責任範囲の曖昧さに注意
どちらを選ぶ場合でも、改善の責任者を明確にすることが重要です。
5. ECサイトの改善を早めるための5つの方法
では、すでに制作と運用が分かれている企業は、何から見直せばよいのでしょうか。
① 改善の責任者を一人決める
最初に決めたいのは、改善施策の進行を管理する責任者です。
社内担当者でも、外部のディレクターでも構いません。
誰が優先順位を決め、誰が制作を依頼し、誰が公開を確認するのかを明確にしましょう。
② 制作依頼に「改善目的」を記載する
「バナーを変更してください」だけではなく、なぜ変更するのかを共有します。
例えば、次のような内容です。
- 課題:商品ページの購入率が低い
- 仮説:商品の使用シーンが伝わっていない
- 対応:使用イメージの写真と説明を追加する
- 確認指標:商品ページの購入率
- 公開希望日:翌月の販促開始前
これだけでも、制作担当者が意図を理解しやすくなります。
③ 撮影・制作・運用の情報を一元管理する
商品画像、商品説明文、制作データ、修正履歴などを、必要な担当者が確認できる状態にします。
特に、EC素材撮影の元データや使用許諾、商品情報の最新版は、管理ルールを決めておくことが大切です。
④ 定例会議で数字と改善施策を一緒に確認する
売上報告だけで会議を終わらせないことも重要です。
数字を見て、何を改善するのか。
誰が、いつまでに実行するのか。
次回、何を確認するのか。
この3点を決めることで、会議を実行につなげやすくなります。
⑤ 改善のスピードを数字で確認する
EC運用では、売上や購入率だけでなく、改善にかかる時間も管理すると役立ちます。
例えば、改善案を出してから公開するまでの日数。
制作依頼から初稿が出るまでの日数。
確認待ちで止まっている日数。
こうした数字を記録することで、どこに時間がかかっているのかが見えてきます。
6. 改善が遅いECサイトは、まず何を確認するべき?
すぐに制作会社や運用会社を変更する必要はありません。
まずは直近の改善案件を3件ほど振り返ってみましょう。
それぞれについて、次の項目を確認します。
確認項目
チェックする内容
課題発見日
いつ改善が必要だと分かったか
制作依頼日
いつ制作会社へ依頼したか
初稿提出日
制作開始から何日かかったか
公開日
実際に改善が反映された日
効果確認日
いつ結果を確認したか
例えば、課題発見から制作依頼までに時間がかかっているなら、社内の承認や連絡方法を見直す必要があるかもしれません。
制作依頼から公開までが長いなら、素材不足や修正回数、制作スケジュールを確認します。
公開後の効果確認が行われていないなら、運用側の分析・報告体制が課題かもしれません。
このように工程を分解することで、改善が遅れる原因を具体的に把握できます。
7. 大阪でEC運用支援・コンテンツ制作を相談するなら
株式会社JYOでは、大阪を拠点に、EC運用請負・EC運用保守サポート支援、Web制作、コンテンツ制作、EC素材撮影などを手がけています。
私たちが大切にしているのは、制作物を納品することだけではありません。
その制作物が、EC運用の中でどのように活用されるのか。
商品情報や画像素材を、どのように管理すれば継続的な運用につながるのか。
制作と運用を別々の仕事として考えるのではなく、企業のEC事業を支える一連の業務として捉えることが重要だと考えています。
また、必ずしもすべての業務を一社にまとめる必要はありません。
現在の制作会社や運用会社との関係を維持しながら、業務の整理や役割分担を見直すことも選択肢の一つです。
よくある質問(FAQ)
Q1. ECサイトの制作会社と運用会社は同じ方がいいですか?
必ずしも同じ会社である必要はありません。一社にまとめると窓口や進行管理を一本化しやすくなりますが、専門性や対応範囲の確認が必要です。別会社でも、責任者と情報共有のルールが明確なら円滑に運用できます。
Q2. 制作と運用を分けると費用は高くなりますか?
必ず高くなるわけではありません。ただし、会社間の調整時間、重複する制作作業、追加修正などが発生すると、実質的なコストが増える場合があります。外注費と社内の管理負担を合わせて比較しましょう。
Q3. 制作会社を変えずにECサイトの改善スピードを上げられますか?
可能です。まずは改善の責任者を決め、制作依頼時に目的と指標を共有し、進行状況を一元管理することをおすすめします。改善にかかる日数を記録すると、見直すべき工程を把握しやすくなります。
まとめ|ECサイトの改善を遅らせるのは、会社の数ではなく連携の不足
ECサイトの制作と運用が分かれていること自体が、問題なのではありません。
問題は、改善に必要な情報が届かないこと。
誰が判断するのか分からないこと。
そして、制作した後の結果が次の改善に生かされないことです。
ECサイトの成果を高めるためには、制作、運用、分析、改善をつなぐ仕組みが必要です。
大切なのは、制作会社と運用会社を一緒にすることではなく、改善が止まらない体制をつくること。
それが、EC事業を継続的に成長させるための第一歩になります。
ECサイトの制作・運用体制でお悩みの企業様へ
「制作会社と運用会社の調整に時間がかかっている」
「商品撮影や画像制作の依頼がバラバラになっている」
「ECサイトの改善をもっとスムーズに進めたい」
そのようなお悩みがあれば、株式会社JYOへご相談ください。
現在の業務体制や課題を整理し、効率的なEC運用につながる方法を一緒に考えていきます。
株式会社JYO
北浜太一
株式会社JYO|AI時代のWeb戦略会社
EC運用請負・EC運用保守サポート支援・コンテンツ制作・EC素材撮影・Web制作公式サイト:https://jyo.jp/